身内の“桜島での年越し”案に付き合ったので、2018年は鹿児島市で迎えました。どうやって時間を潰そうかと考えた挙句、こういうことでもなければ出掛けることもないのではと思えた垂水の高隅山の露頭を確認してみることにしました。魅力を感じないという意味ではなく、指宿・頴娃との接点がないためにこのままでは永久に訪れる機会を逃しかねない、という意味です。南側の林道を辿るトレッキング程度の行程です。
高隅山は猿ヵ城辺りから北側は隆起した高隅山花崗岩が形成する山体ですが、今日歩いた南側は基本的に砂岩と泥岩の互層で、地質記号では高隅山層のうちaltです。alt1は砂質岩、alt2は泥質岩の特性が強い地質であることを表しています。当然ながら地盤は脆く、下の画像は今日歩いた白山の林道の崩落箇所。左の画像で手前から左隅を上に向かって残っているのがアスファルト舗装の残骸です。右は舗装された部分を崖伝いに辿って行き着いた反対側からの画像。右隅に見えるのがアスファルトです。
正月早々なかなかシャレになりません。
砂岩、泥岩共に花崗岩との接触による変成作用を受けており、地質図の白山から横岳にかけての中腹以下の部分には赤いドットが粗く振られて“OUT”と表示されていますが、これは花崗岩体との距離が離れた外側帯であることを示しています。但し、軟質であることから浸食は進み易く、赤松滝も白山と横岳の間の谷に露出する高隅山花崗岩を流下し、その上流にも小型の滝が連なります。浸食されず残っている部分には剥離性の強い片理が発達した千枚岩構造もみられます。
地質図で横岳の中腹以上から平岳にかけて赤いドットが密になり、“INN”と表示されています。この辺りは花崗岩体との距離が近い内側帯で、同じ横岳の泥質岩砂質岩互層の露頭でも上の画像は外側帯、下の画像は内側帯。林道を歩くだけで様相の変化を体感できます。
平岳の南側まで進むと殆どの部分が泥質岩の特性の強いalt2の内側帯(INN)で、浸食によって形成された滝の露頭には外側帯(OUT)とは異なる荒々しい味わいがあるように思えます。
右の画像の小滝は名称不詳ですが万滝(黒滝)の上流の林道に近い場所にあり、目の前の林道を更に東に辿れば花崗岩体が砂岩・泥岩層に貫入している様子も観察できます。
下の画像は平岳の林道の露頭で、地質図でみる限り、高隅山花崗岩(Gt2)に形成された“白滝”の殆ど真北に当る位置にあります。“白滝”がなぜ白いのかまでを確かめたかったのですが、寄り道がたたってここで既に17時近くなってしまい、今日のところは撤収です。
捲土重来。
素晴らしい一日をありがとうございました。
あけましておめでとうございます。
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